With IM (ウィズ・アイム) 2022 No.005

社会保険労務士 原田 芳幸 公益財団法人国際人材育成機構 リスクアセスメントの 具体的な実施方法 リスクアセスメントは、事業場の安全衛生水準の 向上を図るために、労働安全衛生法により義務付 けられた、労働災害防止のための重要な手法です。 前号の記事『リスクアセスメントによる労働災害 防止』掲載を踏まえて、リスクアセスメントの具体的 な実施方法について「フォークリフトの荷役作業」 を例にして紹介します。 作業を特定して、作業の危険性を考え、どのよ うな災害が発生する恐れがあるかを考えます。 「作業」は、「商品の棚への積み込み作業」です。 「危険性又は有害性」と「発生の恐れ」を考えます。 「パレット上で商品の棚への積み込み作業中 にパレットが傾き墜落する」ことについて、「リス クの見積り」を行います。 「既存(すでに実施しているもの)の災害防止 対策」を確認します。 会社の「フォークリフト荷役作業マニュアル」で、 パレットに乗っての作業を禁止している。 「リスクの見積り」を行います。 ●パレットが傾きパレット上の作業者が墜落する。 ●フォーク上のパレットが急に降下し、パレット 上の作業者が墜落する。 ●フォークリフトが急に後退し、パレット上の作 業者が墜落する。 ●墜落する時に作業者の保護帽が外れ頭部に 重傷を負う。 ●パレット上の作業者が持っている商品が落下 し、床上の作業者に当たる。 ●フォークリフト運転者が運んできた商品をパ レットに乗って棚に並べている。 ●エンジンはかかったまま。 ●段ボール箱の重量は1個10㎏。 ●フォークリフトの近くにいる作業員は、棚への 積み込みの指示をしている。 リスクアセスメントは、次の「5つの手順」 により実施します。 今回のリスクアセスメントの対象は、 「フォークリフトの荷役作業」です。 「危険性又は有害性の特定」を行います。 ▼ ▼ ▼ ▼ ▼ ▼ ▼ ▼ ▼ ▼ ▼ ▼ ▼ ▼ ▼ ▼ ▼ ▼ ▼ ▼ ▼ 1 「リスクの見積り」を行います。 2 1 2 3 4 5 Wi th IM 4

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