With IM (ウィズ・アイム) 2022 No.004

人がいないため 災害が起こらない 人がいるので 災害が起こる可能性がある 【図2】 (左) (右) 危険性・有害性 (ハザード) リスク Ⅲ(重大なリスク)、Ⅱ(速やかにリスク低減が必要)、 Ⅰ(必要に応じてリスク低減が必要) 【図3】 ①本質的対策(危険な作業の廃止・変更) ②工学的対策 ③管理的対策 ④個人用保護具の使用 危険な作業の廃止・変更、危険性・有害性の 低い材料への代替、 より安全な施工方法 への変更など 上記①〜③の措置を十分に講じることが できずに除去・低減しきれ なかったリスクに対して 実施するものに限られます ガード、インターロック、 局所排気装置の設置 など マニュアルの整備、立ち入り 禁止措置、ばく露管理、 教育訓練 など リスクレベル(優先度)の判定(見積表) 【表1】 重大 × 中程度 △ 軽度 ○ 高い × Ⅲ Ⅲ Ⅱ 可能性ある △ Ⅲ Ⅱ Ⅰ ほとんどない ○ Ⅱ Ⅰ Ⅰ 可能性 重篤度 なお、「危険性・有害性」(ハザード)を特定する ための情報源は、毎日の作業手順、ヒヤリハット活 動、安全施行サイクル、安全パトロール、事故災害 事例、安全目標の達成評価、前年度の災害発生状 況などがありますので、それを参考にするとよいで しょう。 ❷リスクを見積り、リスクレベル(優先度)を決める 「災害になる可能性」と「災害になった時の怪我 の程度(重篤度)」を事業場であらかじめ定められ た基準に従って区分します。 (ア) 「災害になる可能性」→「高い×、可能性があ る△、ほとんどない○」 (イ) 「災害の重篤度」→「重大×、中程度△、 軽度○」 上記(ア)及び(イ)によりリスクの見積りを行い、 「Ⅲ(重大なリスク)、Ⅱ(速やかなリスク低減が必 要)、Ⅰ(必要に応じてリスク低減が必要)」のリス クレベル(優先度)を決めます。【表1】 ❸リスク低減措置を検討する リスクの見積りにより決定されたリスクレベル (優先度)に従い、優先度の高いものからそのリ スクを低減させる措置を検討します。 リスクを低減させる方法(措置)は、トラを例に 【図3】の内容のとおり、①本質的対策(危険な作 業の廃止・変更)、②工学的対策、③管理的対策、 ④個人用保護具の使用、の順に検討します。 ❹リスク低減措置を実施する 前記❸の検討により、実施するリスク低減措置を 決定し、実施担当者がリスク低減措置を実施します。 ❺リスク低減措置を記録し、有効性を確認する リスク低減措置を実施したら、リスクアセスメン トの結果を記録に残し、リスク低減措置が有効で あったかを評価します。効果があった低減措置は 水平展開に活用することができますが、効果がな かった低減措置は見直しを行う必要があります。 リスクアセスメントの実施は、事業者の法令上 の努力義務(労働安全衛生法第28条の2)となっ ていますので、職場の「リスクの低減」に向けて、 リスクアセスメントに積極的に取り組み、「安全 度の高い職場」を実現して参りましょう。 (参考:厚生労働省「リスクアセスメント」関連資料) Wi th IM 5

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