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技能実習生の安全管理(事例と対策)
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事例1【新型コロナウイルス感染】

実習生2名のコロナ陽性報告有り。同社では、日本人従業員数名が体調不良を訴えており、会社は実習生が感染源との見方。

新型コロナウイルス感染で実習を休まざるを得なくなった場合は、健康保険の傷病手当金あるいは当人が希望した場合は有給休暇を取得することで対応しています。受入企業には、日本人が感染した場合と同じ取り扱いをお願いしており、感染した事実に加えて国籍による差別がおきることがないように注意を払っています。

事例2【急性すい炎】

腹痛を訴え病院受診、急性すい炎と診断。即日入院し点滴治療、退院まで2週間を要した。

弊機構は、実習生が一人で医者にかかっても症状等を伝えることができるように日本語と母国語が併記された「医療ガイドブック」を国別に作成して配布しています。また、症状や医師の判断によっては受入企業の方に付き添いを要請し、必要に応じて母国語が堪能な職員が同行し実習生の不安を取り除くようにしています。送り出し国の駐日大使館とも連絡を取り合っており、大使、公使あるいは参事官が病院等に見舞や励ましに訪れてくれるケースもあります。

事例3【脳内出血】

工場内で作業中に急に崩れるように倒れ、救急搬送。脳内出血であることが判明。

術後はリハビリを根気強く続けましたが右半身に重度の麻痺が残り、感覚障害も見られました。簡単な会話、指示への受け答えは可能となり命に係る状態は脱しましたが、再出血の危険性や水頭症を併発する可能性が有りました。22歳という若さを考えると、先天的な脳血管の異常が疑われ、労災の疑いはありませんでした。母国の家族の希望と当人の意思から実習を中止して帰国しました。本事案のように重傷・重篤な状態の場合、弊機構では、送り出し機関を経由して実習生の状態を正確に親族に伝える手段を講じた上で方針を決定するようにしています。

事例4【肺結核感染】

実習生が肺結核に感染し排菌していることが判明。保健所の指導で他従業員も検査を行った。

結核はまだまだ世界各国で見受けられる病気のひとつです。弊機構では、送り出し国出国前に健診を実施しており、結核については胸部エックス検査、喀痰検査を行っています。なお弊機構は結核以外にもコレラ、チフス及び赤痢等の感染症検査も実施しています。ただ、結核は発症時期の判断は難しいとされており、結核菌を保有していても必ず発症する病気ではなく、環境が変わったり体調を崩したりすると発症するときがありますので注意が必要です。

事例5【てんかんの疑い】

受入企業の社長より、実習生が作業現場に向かう途中の車内で突然気を失ったと連絡を受けた。同僚に起こされ意識は戻ったが、体調不良を訴え、翌日病院で精密検査を受けたが異常なし。実習は再開した。

この実習生は今回の2年前にも同様に意識を失っており、医師の所見によると、てんかんの疑いがあるとのことでした。いつどこで意識を失うかわからず身を案じますが、てんかんは処方箋で抑えることができる症状であり、法律上もてんかんを理由に仕事を辞めてもらうことはできません。弊機構ではてんかんが疑われる症状が出た実習生については、母国の親族に事実を伝え、当人も親族も実習の継続を希望した場合は、受入企業にも十分な理解を得て、認定計画どおりの実習を最後まで継続することを目指しています。

事例6【断食月の対応】

断食月と休日出勤の影響で実習生が仕事中に眠たそうにしていた。

イスラム教では年に1度、約1カ月間、日中に断食をする慣習があります。日中断食をする断食月の時期に眠くなったりすることはありますが、イスラム教徒の実習生は誰もが通る道です。
当該実習生には体をコントロールしながら慣らしていき、先輩を見習うように指導しました。宗教に係る行為についてはまず企業にご理解いただきます。彼らは子供のころから毎年行っていることなので過剰な心配は不要ですが、毎年変わる断食期間が日本の真夏に当たると熱中症の危険があるため、水分補給には十分に気をつけることが必要です。
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