2021年11月17日
技能実習生の輩出ナンバー3、インドネシアってどんな国?
太陽輝くリゾート、壮大な宗教遺跡、首都ジャカルタの喧騒、ナシゴレン、バティック…。
皆さんはインドネシアについて何をイメージするでしょうか。日本人にも人気の海外旅行先だけあって、観光地や料理、工芸品などを思い浮かべる方が多いかもしれません。
その他にも、人が多い(人口は世界第4位)、イスラム教の国(教徒数は世界最大)、たくさんの民族が暮らしている(約300種族)、天然資源が豊富、島国で地震が多い…など、インドネシアは見る角度によってさまざまな顔を持っています。
意外と多い、日本に住むインドネシア人
現在、日本に住むインドネシア人は63,138人、在留外国人全体の2.2%となっています(2021年6月末時点、入管統計)。アメリカ(53,907人・1.9%)や台湾(52,023人・1.8%)、タイ(51,409人・1.8%)出身の人より多く、日本国内には意外とたくさんのインドネシア人が住んでいるという印象を受けます。
インドネシア人ってどんな人々?
もしかしたら皆さんのすぐ近くに居るかもしれないインドネシア人。いったいどんな人々なのでしょうか?
《多様性の中の統一》
多数の異なる種族、種族語、宗教、文化、風俗習慣を内包するインドネシアは、国家標語として「多様性の中の統一」を掲げています。国民の約9割がイスラム教徒でありながら他の宗教に寛容で、多様性を保ちながら統一された単一国家を形成しています。
《イスラム社会》
国民の約9割を占めるイスラム教徒は、イスラム教の教えに基づいて生活しています。
- 敬虔なイスラム教徒は1日5回、「日没後」「早朝」「正午」「午後」「夕刻」の礼拝を欠かしません(1日3回に省略することも可能とされています)。お祈りの前には、1.靴を脱ぐ 2.両手を3回洗う 3.うがいをする 4.顔を腕と身体を清める 5.足を洗う の順番に身を清めます。
- 約1ヵ月間、夜明けから日没まで一切の食べ物を口にしない「断食月(ラマダン)」があります。断食明けの「レバラン」はイスラム教徒にとっては正月となり、日本の正月と同様に盛大にお祝いをします。※断食月は西暦より13日短いイスラム暦で決まるため毎年日が異なります。
- イスラム教徒は戒律により、豚肉(ハムや調味料等も含む)を避け、アルコール類も口にしません。生ものは食べず、よく焼いたものや揚げたものがよく食べられます。味付けは一般的に辛いものや甘いものが好まれます。
《国民性》
インドネシア人は一般的に実直、誠実で規律正しく、礼儀を重んじる人々で、謙譲も美徳とされています。白黒をつけるような言い方は好まれず、規律よりも「寛容の精神」を大切にします。ともすれば日本的な規律や規則は厳しすぎると映る場合があり、人前で大きな声で怒らないといった気遣いも必要です。
《生活習慣》
- インドネシア人は人前で肌を見せることを嫌います。浴槽につかる習慣はなくシャワーを浴びます。
- トイレで用を足した後はトイレットペーパーを使わず左手で直接洗う習慣を持つ人が多く、左手は不浄とされています。
- 年間を通して気温が23~25度のため、季節の変化による衣替えはありません。「バティック(Batik)」というろうけつ染の布地は、世界無形文化遺産に登録されている伝統的な工芸品であると同時に、老若男女を問わず今も生活の中で使われています。
《対日感情》
日本は一般的に、世界の技術先進国として、また、勤勉な国民性として評価されています。
輩出数は第3位、在日インドネシア人の半分は技能実習生
実は、日本に住むインドネシア人のうち約半分は技能実習生です。その数は30,978人(2021年6月末時点、入管統計)で、ベトナム、中国に次いで3番目に多くなっています。
今から未来へ、活躍し続けるインドネシア人技能実習生
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アイム・ジャパンが30年間で受け入れた技能実習生は約6万人。そのおよそ8割(約45,000人)がインドネシアの出身です。現在も4,000人以上のインドネシアの若者たちが製造や建設などの分野で実習に励んでいます。
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技能実習の修了生には、母国や日本で起業したり日系企業に就職したりする人も多く、日本で学んだ知識や身につけた技能を活かしてさまざまな分野で成功をおさめています。
ご近所や職場などでインドネシア人と触れ合う機会があったら、ぜひ気軽に「Halo! (ハロー)」と声をかけて、仲良くなるきっかけをつかんでみてください。皆さんきっと、とびきりの笑顔で答えてくれるはずです。
Terima kasih (トゥリマ カシ) ありがとうございました。
Sampai jumpa lagi!(サンパイ ジュンパ ラギ) ではまた!