バイタリティと潜在力。躍進するバングラデシュ人材の魅力とは

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バイタリティと潜在力。躍進するバングラデシュ人材の魅力とは

皆さんはバングラデシュについてどのようなイメージをお持ちでしょうか?よどんだ空の下にひしめきあう人々。そんなイメージが強いバングラデシュですが、経済成長率は高水準で推移し、日本のソーシャルビジネスが進出するなど、今後の動きに多方面から注目が集まっています。

アイム・ジャパンでは2017年から政府直接派遣のバングラデシュ人技能実習生の受入れを開始。まだ少数派ですが、真面目で人情に厚く、生きるエネルギーにあふれるバングラデシュ人技能実習生の活躍に大きな期待が寄せられています。

技能実習生を日々サポートするアイム・ジャパンのアテンド職員による現地視察レポートや、ダッカ駐在員事務所からのホットな情報も交え、可能性に満ちたバングラデシュ人材の魅力をお伝えします。


Contents

~基本情報~ バングラデシュってどんな国?

バングラデシュはインド半島の東の付け根、ベンガル地方に位置しています。国名は現地の言葉で「ベンガル人の国」という意味。国旗は緑地に赤い丸で、緑は豊穣な大地、赤は晃る太陽を表しています。日本の国旗に似ていますが、丸が中央から少し左に寄っています。

バングラデシュ国旗

アイム・ジャパンオリジナル動画「バングラデシュってどんな国?」


バングラデシュ一般事情

アテンド職員が語る、バングラデシュ人材の魅力とは

アイム・ジャパンが擁する全国約250名のアテンド職員。2023年1月、選抜20名の視察団がバングラデシュを訪れました。技能実習生が日本で安心・安全に生活し実習に励めるよう、ときに優しくときに厳しく、家族のように寄り添う彼ら彼女たち。日々の仕事や現地で見つけたバングラデシュ人材の魅力とは。

大の親日家で労働を苦と思わない精神力

東京支局 内田 秀彰さん

世界一の親日国家
バングラデシュという国に足を運び、短期間ながらも人々の生活、文化、経済状況を体感し「知る」ことの大切さを学びました。その中で非常に日本と深い関わりがあることを知りました。バングラデシュの国旗は日本の国旗に魅了され大きな影響を受けていることも大変驚きでした。バングラデシュ国民は日本に対して非常に良好な印象を持っています。街中を走る車の多くは日本の中古車です。普段から日本は身近にあり、大事な「国」として位置づけられています。

働く姿勢について
バングラデシュ人は基本真面目な性格で、労働を苦と思わない国民性があります。地方の訓練校で技能実習候補生のインタビューを行った際に日本のアニメや漫画文化をきっかけとして日本語を学習した人がいました。日本人は「時間を守る」「規律を守る」等、日本人の性格を理解していた印象がありました。また候補生の多くは体が大きく、力強い印象があります。日頃から肉体労働に従事している者もいることから、建設業職種に向いている傾向があります。主張が強い性格がありますが、国民性にも表れている通り、「自己主張をしないと生き残れない世界で生まれた」ため、主張することは、意見を述べていることになるので協調性を持って接すること、相互理解を我々日本人は求められると思います。前述の通りバングラデシュは親日で日本との親和性が非常に高く日本の職場環境でも良い関係を築けると思います。

ダッカの建設現場で働く人々

弟や妹のように思える人懐っこさ

福岡支局 河野 純さん

バングラデシュの技能実習生は、信頼関係があれば会社の方やアテンド職員を家族のように思ってくれます。あるバングラデシュ人の技能実習生が、宿舎で面談中に、建設現場と会社の往復移動時間が長くてきついと話し出しました。私は、また不満が始まった…と思い、「日本人も技能実習生も同じでしょ?〇〇さんはそれをどうしてほしいの?」と返しました。するとその技能実習生は、「いいえ、違います。私は先生(河野さんのこと)を家族のように思っていますから、今日会ってただ家族に話しているだけです。」と言われました。ネガティブな内容はなんとかしてほしいという不満だろうと勝手に判断してしまった自分が恥ずかしくなりました。人懐っこく、弟や妹のような存在に思えるのは、バングラデシュ技能実習生の大きな魅力だと思います。

現地視察で会った技能実習候補生と日本で再会

ポテンシャル高く育てがいのある技能実習生

国際部 山口 風子さん(日本語教師)

パワフル!元気で健康的です。声が大きく、力もあります。
人懐っこい!心を開いてくれるのがはやいです。よくしゃべります。
バングラデシュと日本では生活環境や文化が大きく異なります。そのため、当然のように人々の感情や考え方にも違いがあります。その違いが大きすぎるがために、日本人にとってバングラデシュ人の言動は不可思議で理解しがたいこともあります。ですが、その違いを理解し、技能実習生が日本に合わせて変わることはもちろんのこと、アイム・ジャパンの職員や企業様からも技能実習生の思いや考えに歩み寄ることでいい関係性を作れると思います。バングラデシュ人の技能実習生といい関係を築くにはコツと根気が必要かもしれませんが、技能実習生の落としどころを探りながら、粘り強く対話していくのも面白いのではないでしょうか。また、ポテンシャルは高いので、日本語教師として育てがいのある技能実習生たちです!

現地視察で訪れた訓練校の授業風景

ハングリー精神を支える家族愛と我慢強さ

静岡支局 小倉 風野さん

  • ハングリー精神、家族を養うために成功したいという熱意が非常に強い。
  • 任された仕事に対し、最大限のパフォーマンスをしようと努力する。仕事に対する姿勢は、日本人と似ていると思う。現地での視察中、空港やホテル、お店の従業員、建設作業員など多くの就労者を見てきたが、職種、相手に関わらず目の前にある仕事に真摯に取り組んでいた。雑な接客や対応はほとんどなかった。
  • バングラデシュ人は会社の人間、同僚を「家族」と認識しているので、コミュニケーションを積極的に図ろうとする。日本人としては、彼らの距離感に少々疲れてしまうかもしれないが、それが彼らなりの「家族」への配慮、気遣いである。
  • 現地の交通ルールを見ていると、我先にと自分を優先した行動がよく見られるが、バス停や施設内では列を作り、しっかりと並ぶ人がほとんどであったので、我慢強く、規律性があると言える。
  • バングラデシュの男性は全体的に体格がいいので、力仕事に向いている。

空港できちんと列に並ぶ人々

信頼し尊敬した相手への徹底的な従順さ

北海道支局 重田 多恵子さん

仲間を非常に大切に考え、信頼して尊敬した相手に対しては徹底的に従順に尽くすところがバングラデシュ人の最大の魅力だと思います。

ダッカ駐在員事務所の堀田所長から、現在は右腕として現地で幅広い活躍をされている現地スタッフのキビリアさんとの関係性について、バングラデシュ研修中にお伺いする機会がありました。

堀田所長が出会った当初のキビリアさんは、性格も尖っていて最初はかなり手のかかる人物であったこと、その後の堀田所長による指導の結果でキビリアさんが大きく変わっていったこと、今では堀田所長にとってキビリアさんは他のどのスタッフよりも信頼できる相手であることを教えていただきました。

実際に、バングラデシュ研修中、堀田所長とキビリアさんの関わり合いを見ていて、堀田所長はキビリアさんに非常に的確な業務指示を出し、キビリアさんはそれを正しく把握し、堀田所長を忠実にサポートしている状況でした。その二人の関係から、堀田所長が過去のキビリアさんには非常に苦労させられたという話が信じられないくらいでした。

今も堀田所長は部下であるキビリアさんに対し、飴と鞭を使い分けた対応を心がけているように見えましたが、非常に良い関係性が構築されており、これこそが、バングラデシュ人材の魅力であり、受入企業と技能実習生との関係性においても理想とするところではないかと思いました。

今後、このような関係性が受入企業の方々と技能実習生との間で構築できるよう、今回のバングラデシュ研修で得られたことを活かし、我々アイム・ジャパンの職員が受入企業と技能実習生を繋げるための支援をしていかなければいけないと思っています。

ダッカ駐在員事務所の堀田所長とキビリアさん

もっと知りたい!バングラデシュ人Q&A

2018年7月、首都ダッカに開設されたアイム・ジャパンの駐在員事務所。現地職員と肩をならべて日々の業務に励む日本人職員にバングラデシュ人の特徴や人柄について聞きました。

ダッカ駐在員事務所の仕事風景

Qどんな食べ物や飲み物が好きですか?
A食事はカレーにお米がメインです。スパイシーな料理が多く、デザート類は甘いものを好みます。紅茶文化で砂糖をたくさん入れて飲みます。国民の大部分を占めるイスラム教徒は豚肉を食べず、2番目に多いヒンズー教徒は牛肉を食べないため、一般的に鶏肉料理が多いです。国内で酒類を販売できるお店は非常に少なく、飲酒する人は少数。一方で喫煙する男性は多いようです。
Q日本と違うあいさつや特徴的なジェスチャーは?
A日本のようにお辞儀をする習慣はなく、あいさつは⻄洋式の握⼿とハグです。日本と違いバングラデシュではYESの時に⾸を横に振ります(注意が必要!)。日本の「おはよう」「こんにちは」などにあたる時間に応じたあいさつはありますが、日常生活ではあまり使われません。信仰する宗教によってあいさつの言葉や仕方が異なります。
Q性格的な特徴はありますか?
A一般的に、物おじをせず積極的に行動し自分の意⾒を表現できる⼈が多いです。その半⾯、落ち着いて⼈の話を聞けずに、⾃⼰主張が強い⼈も多い印象です。
Q「ありがとう」や「ごめんなさい」は素直に言えますか?
A「ありがとう」はみなさん素直に言えます。一方で「ごめんなさい」は、自分の責任が問われる場面では失敗を素直に認めない人も多く、言い訳する傾向があるようです。
Q上下関係はどうですか?
A⽇本と⽐較するとバングラデシュは社会階層がはっきりして、上下関係が強いです。 職業的な地位が⾼い⼈は部下に対して強い権限を持っています。先輩と後輩、⽬上の⼈との関係は、⽇本と同様に先輩や⽬上の⼈を敬います。社会に出ると年齢はあまり関係なく、実⼒を重視する傾向があります。
Q対日感情はどうですか?
A親日家が多く、日本車をはじめ日本製品は人気があります。一方で日本の文化に関する情報は少なく、日本のアニメ、J-POP、観光地などはほとんど知られていません。
Q気を付ける言動は?
A信仰心のあついイスラム教徒が大部分を占めるバングラデシュでは、信仰する宗教に対する侮辱と取られる言動や行動はタブーとされています。
Q何が流行していますか?
ASNS(特にフェイスブック)とセルフィーが⼤好きです。⽂化⾯では隣国インドの影響が強く、インドの映画・⾳楽・ドラマ・ファッションが人気です。
Q英語は通じますか?
A正しく流ちょうな英語を話せる人は少ないですが、簡単な会話はできる人が多いです。
Q男女平等は進んでいますか?
A男女の役割については、地方に行くほど保守的で、女性の社会進出はあまり進んでいません。役所や都市部の民間企業では日本と同じレベルで女性が活躍しています。

バングラデシュ人と仲良くなろう!

実は意外と皆さんの近くに居るかもしれないバングラデシュの人々。アイム・ジャパンのバングラデシュ人職員から、日本人とバングラデシュ人が親しくなるにはどうしたらよいか、教えてもらいました。あくまでも個人的な意見ですが、仲良くなるヒントがありそうです。

バングラデシュ人と友だちになるには、日本のおみやげをあげるとよいです。家に遊びに行ったり一緒にご飯を食べたりして、自分たちの国のことを話せばもっと親しくなれると思います。それと、できれば少しだけでもバングラデシュの言葉や英語が話せるとよいですね。

笑顔でフレンドリー、誠実なことがバングラデシュ人に良い印象を与えます。日本人はうそをつかないので私はそこが好きです。でも日本人が怒っているのを見るのはあまり好きじゃないです。あと、生ものを食べるのもちょっと…。

私が日本人を尊敬するのは、仕事に誠実でルールと時間を守るところです。それと、お互いに助け合うところも良いと思います。でも少し気分屋のところがありますね。そうそう、知らないバングラデシュ人とはあまり仲良くしないでくださいね。

バングラデシュ人と親しくなるには、笑顔と思いやり、それからたくさんの時間を一緒に過ごしてお互いの文化を理解することが大切です。日本人は真面目で約束を守るのですごいと思います。日本人はよくお酒を飲みますが、そこは私たちと習慣の違いを感じます。

日本人はバングラデシュのことをあまり知らないので、とにかくお互いの文化についてたくさん話すとよいと思います。日本語や日本の文化についても教えてもらえると嬉しいです。でも宗教の話はあまりしないほうがよいかもしませんね…。


1971年の独立・建国以来、多くの苦難を乗り越え、2041年には先進国の仲間入りを目指すバングラデシュ。アイム・ジャパンは技能実習生の受入れを通じて、若者たちの輝く未来をつないでいきたいと考えています。



バングラデシュ人技能実習生の現地選考と入国前講習の様子

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